stability.aiが提供する画像加工オンラインサービス「Clipdrop」の全機能をご紹介。各機能の特徴や無料版と有料版の比較などもしています。Clipdropを使う際の参考にどうぞ。
目次
Clipdropとは
stability.aiが提供する画像加工サービス
Clipdropはstability.aiが提供する画像加工オンラインサービスです。2023年8月時点で10種類のサービスが存在し、どれも有料級の機能ながら誰でも無料で利用することができます。
Clipdrop全機能一覧
STABLE DIFFUSION XL
『STABLE DIFFUSION XL』はブラウザ上で利用できるAI画像生成サービスです。Stable DIffusionをローカル環境に構築している方や、他の生成AIを使っている方は、あえてこの機能を使う必要性はなさそうですが、これから生成AIで画像を出力してみたい、という方にとっては手軽に利用できる良いサービスだと思います。
プロンプトを入力するだけで上記のようなハイクオリティの画像を出力可能です。現状は、text 2 imageのみでimage 2 imageはできません。
UNCROP
『Uncrop』はイラストや写真の背景などをAI技術で自動補完し、画像サイズを拡大できる機能です。元の画像サイズはそのままに風景等を自動で加筆したい、という場合に便利です。
下記の記事にて、Uncropを利用した画像修正を紹介しているので、興味のある方はどうぞ。
REIMAGINE XL
『REIMAGINE XL』は1つの画像から複数のバリエーションを出力できる機能です。写真だと上手くいきますが、残念ながらイラストは出力が失敗してしまいます。
CLEANUP
『CLEANUP』は画像から必要がない箇所を違和感なく削除できる機能です。いわゆる「消しゴムマジック」ですね。
下記の記事にて、Cleanupを利用した画像修正を紹介しているので、興味のある方はどうぞ。
REMOVE BACKGROUND
『REMOVE BACKGROUND』は背景部分を自動で認識して透過できる機能です。背景と人物の描写が複雑だったり、色合いが似ていると上手く透過できないことはありますが、無料で使えることを考えると十分するぎるぐらい便利です。
下記の記事にて、REMOVE BACKGROUNDを利用した画像修正を紹介しているので、興味のある方はどうぞ。
StableDiffusionでVtuberっぽい立ち絵を作る
RELIGHT
『RELIGHT』は画像に照明を設置できる機能です。照明は色や明るさ、範囲を調整でき、暗めの写真に照明を設置したり、制作済のイラストを加工するなど、幅広い使い道があります。
IMAGE UPSCALER
『IMAGE UPSCALER』は、画像のノイズを除去しつつ拡大できる機能です。拡大だけ行うと上記サンプルの左側のように画質が荒くなってしまいますが、この機能を使えば画質を保ったまま画像サイズを大きくできます。
ちなみに、Stable Diffusionをお使いの方なら、Tiled Diffusionというプラグインを使ったアップスケールもおすすめです。通常のアップスケールと違い、VRAM不足でもかなり大きめのサイズに拡大できます。
REPLACE BACKGROUND
『REPLACE BACKGROUND』を使えば、被写体の背景のみを違和感なく変更できます。画像のバリエーションを増やした場合に便利です。
TEXT REMOVER
『TEXT REMOVER』は、被写体のテキスト箇所だけを削除できる機能です。はっきりテキストと認識される箇所は綺麗に削除できますが、例えばStable Diffusion産の文字っぽい描写などは上手く消えてくれません。
その他の便利機能
画像1つに対して横断的にサービスを使える
作業フィールド上部にある「Edit」をクリックすると、複数の加工サービスを横断的に利用できます。いちいち画像を保存して再アップする必要がないため便利です。
無料版と有料版の比較
※公式ページから抜粋
サービス | 無料 | 有料 |
---|---|---|
SD XL | 400枚/day | 1500枚/day |
UNCROP | 100枚/day | 1000枚/day |
REMOVE BACKGROUND | 最大1024×1024 | 無制限 |
CLEANUP | 最大1024×1024 | 無制限 |
RELIGHT | 最大1024×1024 | 無制限 |
UPSCALER | 最大2048×2048 | 無制限 |
Text Remover | 最大1024×1024 | 無制限 |
Clipdropは無料でも使えるサービスですが、月額750円ほどの有料アカウントに加入すれば、出力枚数の上限が解放されたり、加工画像のサイズ制限が無制限になったりします。正直、無料版でも十分便利なので、試しに使ってみてからサブスクするか決めた方が良いと思います。
まとめ
今回はstability.aiの画像加工サービス「Clipdrop」を紹介しました。昔なら有料サービスでないとできなかった加工が、無料で誰でも使えるのは非常に便利ですね。
今回は以上です。ご拝読ありがとうございました。